ゴマノハグサ科
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バーバスカム: 特徴と育て方

Verbascum
伊東 春乃

バーバスカムは、細長い茎に穂状に花をつける姿が印象的な植物です。ナチュラルガーデンやロックガーデンに適しており、優雅な花姿が庭を彩ります。

この記事では、バーバスカムの基本情報、文化や歴史、育て方について詳しく解説します。

基本情報

  • 学名: Verbascum spp.
  • 科名: ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)
  • 原産地: ヨーロッパ、アジア、西アフリカ
  • 外観: 直立した茎に穂状の花を咲かせ、花色は黄色、ピンク、白、紫などがあります。葉は厚みがあり、灰緑色で柔らかい毛に覆われています。
  • 開花時期: 初夏から秋にかけて、長期間にわたり開花します。

世界各地での文化的特徴

バーバスカムは、古くからヨーロッパを中心に親しまれてきました。イギリスでは、野生のバーバスカムが牧草地や道端に咲き、田園風景の一部として愛されています。また、長く伸びる花穂が荘厳な印象を与えることから、庭園のアクセントとしても好まれています。

フランスやドイツでは、修道院の庭園に植えられることが多く、静寂な空間に調和する植物とされてきました。中世の修道士たちは、バーバスカムの黄金色の花を「太陽の象徴」と見なし、庭園の一角に取り入れていました。

北アメリカでは、ヨーロッパから持ち込まれたバーバスカムが広く帰化し、乾燥地帯や荒地でも花を咲かせています。その丈夫な性質から、自然の中に力強く生きる植物としてのイメージが定着しています。

花の歴史的エピソード

バーバスカムは、古代ギリシャやローマの時代から知られており、特にローマ軍の間では重要な植物とされていました。長い茎が松明のように燃えやすい性質を持っていたため、兵士たちはこれを「灯火」として利用し、夜間の移動や儀式の際に用いたと伝えられています。

中世ヨーロッパでは、バーバスカムの花が「光を導くもの」とされ、旅人や修道士たちの道しるべとして庭や道沿いに植えられていました。

さらに、イギリスの伝承では、バーバスカムが「穏やかな心をもたらす花」と考えられ、修道院や城の庭園に植えられることが多かったとされています。

ガーデニングアドバイス

バーバスカムは丈夫で育てやすい植物ですが、より美しい姿を楽しむためには環境を整えることが大切です。

日照

日当たりの良い場所を好みます。半日陰でも育ちますが、花付きが弱くなることがあります。

水やり

乾燥に強く、水やりは控えめで構いません。土の表面が完全に乾いてから与えるのが適しています。

土壌

水はけの良い土を好みます。砂質の土壌やロックガーデン向けの培養土が適しています。

肥料

肥料は控えめで十分です。生育期に緩効性肥料を少量施すと、花付きが良くなります。

耐寒性

冬の寒さには比較的強いですが、極端に寒冷な地域では霜よけ対策をすると安心です。

まとめ

バーバスカムは、穂状に咲く華やかな花と丈夫な性質を持つ植物です。ヨーロッパでは修道院や庭園に植えられ、文化的にも重要な役割を果たしてきました。ローマ軍の兵士が松明として活用した歴史や、旅人の道しるべとしての伝承もあり、その存在感は時代を超えて愛され続けています。

乾燥地帯でもよく育ち、手間をかけずに花を楽しめる点も魅力です。庭のアクセントとして取り入れれば、風に揺れる優雅な花穂が、景色に趣を添えてくれるでしょう。

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