シソ科

ローズマリー – Rosemary –

rosemary
伊東 春乃
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ローズマリーは、芳香と美しい常緑の葉で人気の高いハーブです。料理や庭のアクセントとして使われることが多く、育てやすいことから家庭菜園でも重宝されています。この記事では、ローズマリーの基本情報から、現代の文化的使われ方、歴史、ガーデニングのコツまで詳しく解説します。

基本情報

  • 学名Salvia rosmarinus
  • 科名: シソ科(Lamiaceae)
  • 原産地: 地中海沿岸地域
  • 外観: ローズマリーは常緑性の低木で、針のように細長い葉を持ちます。葉は深緑色で、触れると芳香が漂います。春から初夏にかけて小さな青、白、淡紫色の花を咲かせます。
  • 開花時期: 主に春から初夏(4月〜6月)ですが、温暖な地域では冬にも咲くことがあります。

世界各地での文化的特徴

現代において、ローズマリーは料理やガーデニングにおいて広く活用されています。

特に地中海料理では欠かせないハーブで、肉料理、シチュー、パン、オリーブオイルなどの風味付けに使われます。香りが食材に移ることを利用し、グリルした料理の串としても用いられます。

また、ローズマリーは装飾的な意味合いでも利用されています。

イギリスでは、結婚式でブーケや花冠に加えられることがあり、愛や忠誠を象徴しています。

オーストラリアでは、戦没者追悼の日(ANZAC Day)に胸元にローズマリーを飾る文化があり、記憶や追悼のシンボルとして使われています。

庭やパティオの装飾としても人気があり、家庭菜園の一部として香りと緑を楽しむ人が多くいます。

歴史的エピソード

ローズマリーは、古代エジプトで埋葬の儀式に使用されていたことが記録されています。古代ギリシャとローマでは、ローズマリーが神々に捧げられ、特に儀式や祝祭で使われました。

ギリシャでは、学生たちが記憶力を高めるためにローズマリーの枝を身に着けたと伝えられています。

中世ヨーロッパでは、ローズマリーは家や庭を守るために植えられ、邪気を払う力があると信じられていました。

特に16世紀のフランス王シャルル6世はローズマリーの香りを好み、移動する際にも香りを携え、自室では常に焚かせていたと言われています。

また、イギリスでは、ローズマリーが結婚式や葬儀で使われる風習があり、永遠の愛や記憶を象徴していました。

ガーデニングアドバイス

ローズマリーは、日当たりが良く乾燥した環境を好む植物です。庭植えの場合は水はけの良い土を選び、鉢植えでは底に軽石を敷いて排水性を確保します。

水やりは週に1度が目安で、土が完全に乾いてからたっぷり与えるのが理想的です。過湿を避けることが、ローズマリーを健康に育てるためのポイントです。

温暖な地域では屋外で越冬できますが、寒冷地では冬の間は室内に取り込むか、防寒対策を施してください。

肥料は少なめで問題ありませんが、成長期にはハーブ用の緩効性肥料を少量与えると元気に育ちます。

剪定は開花後に行い、木質化した部分ではなく新しい柔らかい部分を切り戻すと形が整います。

まとめ

ローズマリーは、料理やガーデニングに取り入れやすく、多くの人に愛されるハーブです。長い歴史を持ち、さまざまな文化で記憶や愛を象徴する植物として重宝されています。手軽に育てられるローズマリーを、ぜひ庭やキッチンガーデンに取り入れて、料理や香りを楽しんでみてください。

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