ゴマノハグサ科

ブッドレア – Buddleia –

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伊東 春乃
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ブッドレアは、その芳香と美しい穂状の花が特徴で、庭に彩りを与えるだけでなく、多くの蝶や蜂を引き寄せるため「バタフライブッシュ」とも呼ばれます。初心者にも育てやすく、夏から秋にかけて長期間咲き続けるブッドレアの魅力について、今回は基本情報から育て方まで詳しく解説します。

基本情報

  • 学名Buddleja davidii
  • 科名: ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)
  • 原産地: 中国
  • 外観: ブッドレアは、細長い穂状の花が密集して咲き、色は紫、青、ピンク、白、黄など様々です。花が甘い香りを放ち、多くの蝶や蜂を惹きつけます。草丈は2〜3mと大きく成長することが多く、庭のアクセントに最適です。
  • 開花時期: 夏から秋にかけて(6月〜10月)が開花期で、長期間にわたり咲き続けます。

世界各地での文化的特徴

ブッドレアはその蝶を引き寄せる特徴から「バタフライブッシュ」として親しまれており、英米の庭園でも観賞用として広く植えられています。

イギリスでは特に人気が高く、庭の生態系を豊かにする植物として知られています。

また、アメリカでは庭に野生の動物を呼び寄せる花としても好まれ、環境意識の高いガーデナーにも支持されています。

歴史的エピソード

ブッドレアは18世紀に中国で発見され、19世紀になるとヨーロッパで園芸植物として注目を集めるようになりました。

特にビクトリア朝時代のイギリスでは、珍しい植物を庭園に取り入れることが流行しており、ブッドレアはその希少性から次第に人気を博しました。

その後、蝶を引き寄せる特性が広まり、一般家庭の庭や公共の庭園にまで広がっていきました。

また、ブッドレアはその成長の早さと強靭さから、ヨーロッパやアメリカの荒廃地や鉄道沿線にも植えられるようになり、生命力の象徴としても注目されるようになりました。

このため、現在では都市の空き地などでもよく見かける植物となっています。

ガーデニングアドバイス

ブッドレアは日当たりの良い場所を好み、適度な水はけがあれば比較的どのような土壌でもよく育ちます。乾燥に強く、やや放任気味でも育つため、初心者にも扱いやすい花木です。

水やりは、表土が乾いたら与える程度で十分ですが、夏場の猛暑時にはしっかりと水分を補給すると花つきが良くなります。

植え付けは春か秋が適していますが、特に春の植え付けは根の張りを促進し、翌年以降の成長に良い影響を与えます。肥料は春先に緩効性のものを与え、開花期には月1回程度の追肥を行うとさらに元気に育ちます。

ブッドレアは剪定も重要で、毎年冬に古い枝や混み合った枝を整理することで、新しい花芽ができやすくなり、翌年の花つきが良くなります。

寒さには比較的強いものの、特に寒冷地では防寒対策を施すと安心です。

まとめ

ブッドレアは、その美しい花と甘い香りで庭を彩り、多くの蝶や蜂を引き寄せる魅力的な植物です。日当たりと適度な水はけがあれば育てやすく、初心者にもおすすめです。ぜひ、ブッドレアを庭やベランダに取り入れて、自然との調和を楽しんでみてください。

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